・目的 「女性アスリートのカチ（価値、勝ち）と健康の向上！」
このプロジェクトの目標は、二つあります。
一つは、2020年東京オリンピックでの日本の女子選手のメダル獲得数を増やすこと。もう一つは、我々トップアスリートに限らず、日本国内でスポーツを行う全ての女性の健康を増進させること。
これらの目標に向けて、 このプロジェクトでは、女性アスリートがスポーツを続ける中で経験する女性特有の身体の変化と向き合い、医学・社会科学的なサポートを頂きながら、健康で強い身体つくりと競技力の向上を目指します。
・経緯
私が自転車競技を始めたころに経験した無月経、そして現在でも続く生理不順は、女性の身体にとって健康な状態とは言えません。でも、アスリートならば、健康でなくてもいいのだろうか？ 強ければいいのだろうか？ という問いを、私は持ち続けていました。
また、今までは自分の感覚を頼りにしてトレーニングやコンディショニング、ダイエットを行っていましたが、それで本当に強くなるのか、身体にいいのか、ということをエビデンスベースドで考える必要があることも感じていました。
そんな中、女性の痩せすぎなどの健康問題、女性特有の病気など身体の問題に取り組んでいらっしゃる舘出張佐藤病院の佐藤雄一院長先生と出会い、先生ご自身もランや自転車、トライアスロンなどスポーツをされていて、女性アスリート外来も併設されているということを知りました。さらなる挑戦、飛躍のためには、科学的なサポートが必要！ということを感じていた矢先に頂いたご縁でした。
・プロジェクト概要
【共同研究】
まずは私自身のパフォーマンス向上を目的として、アスリートとしての健康、身体つくりを全面的にサポートして頂きます。
特に重視するのは、女性アスリートの三主徴と言われる「無月経・骨粗しょう症・低エネルギー」です。データを取りながらこれらの症状の改善に取り組み、現役中から引退後まで女性としての健康な身体を維持する方法を、共同で研究します。
【情報発信】
我々トップアスリートが経験する「三主徴」は、実はアスリートに限らない問題である女性の痩せすぎや婦人科系の病気などと、深く繋がっています。本当に健康で美しい身体とはどのような身体なのかを皆様と一緒に考えたり、どうしたらそのような身体作りが出来るのかを情報発信したりしていこうと、考えています。
・今後の予定
1) 佐藤病院で、定期的なメディカルチェックを行います。また、レースに合わせた月経管理等、医学的な部分でのサポートをして頂きます。
2) それに基づいてコンディショニング、トレーニングを行っていきます。
3) 研究と並行してアスリートだけでなく多くの女性が身体の健康を考える機会の発信、啓発を、パートナーの皆様と共同で行ってまいります。