Tour de Okinawa 2017

さてと。
ツールド沖縄のレポートを
レース含めて、楽しかった沖縄旅行記みたいな
ことを書きたかったのですが、
何から書こうかなあと、考えた結果、
その前に今回はまずレースのことを書くことにします。

実は、ツールド沖縄は5年ぶり、2回目の出場。
5年前は、与那の上り口からずーっと1人旅で優勝だったなあ、
あの頃は細かったなあ、
あれからたくさん成長と経験ができたなあ、
とぼんやり思い返したけど、
沖縄で美味しいもの食べることと
大好きなカズさん千秋さんご夫婦に会えることが楽しみだった私です。

まあ、なんでこの5年出なかったかというと、
正直、興味がなかったから。
そして、さらに正直に申しますと
あれだけ独走で勝っちゃったら、また出ても
他の選手は私のことをみるだけになるし、
ガチンコのレースができなさそうだったので。

ではなぜ、今年は出ようと思ったかというと、
SUNWEBのエレンも出るし、今年はオフシーズン中も、
ある程度、週1ペースでレース負荷をかけて過ごそうという試みと、
ぜひ来てください!とツールド沖縄さんから招待を頂いたので、
皆さんに良いレースを、私が走るところを見てもらおう!
と思って出場を決めたのでした。

というわけで、5年前みたいに
絶対勝つぞ!みたいな気負いはなく、
沖縄のために何か調整をしたというわけでもなく。
ですが、レースはレース。
ちゃんと走るし、ちゃんとの走りを他の選手にも
そして観客にも、ヨーロッパで戦ってきた私を見てもらおう!
と思って臨みました。

結論から言うと、
良いレースが出来たし、
最後のゴールスプリントはめちゃくちゃ盛り上がってもらえたし、
たくさんの応援をいただいて、
たくさんの方にお会いできて、
私自身、とても楽しめました。

思ってた通りの展開に持ち込めたし、
エレンもガチンコで皆の前で勝負してくれて、
自分の想像以上に盛り上がる展開での、
スプリントでゴールを決めて。

簡単にレース展開をまとめると、
最後の羽地ダムまでは、何もしないで流れに任せて
羽地でアタックしようかなと思ってたのですが、
普久川の上り終わってからの
1番ボトムまで下りきったところで
エレンの下りのスピードに全員ちぎれたので(これは予想外で。。。)
つまり絶好のタイミングでアタックして、
そのまま上り返して、ピークまでエレンと踏み切って、そのまま3人に。。。

本当は、この上り返し(学校坂っていうんですかね?)で自分でアタックして、
バラバラにしようと自分で決めてたんですが、
下りで全員ちぎれて、
私の前にエレンしかいないし、
私の後ろはみんなちぎれてるし、
躊躇なく上りじゃなくて、下り切ったところでアタック。

なんか、自分でもびっくりするくらい簡単に
逃げが決まってしまって。。。
私についてきた鹿屋の中井さんも
逃げが決まったところでもう全くローテーション回せないくらい消耗しちゃってるという状況。

そのまま、淡々と気持ち良いペースで
エレンとローテーションして、
羽地ダムまで行ったところで、
エレンが私がアタックしようと思ってたところで先にアタックしてくれて
そのまま2人になって、
最後はエレンとのマッチスプリント。

エレンは昨年も出場してコースを知ってるので、
やっぱりお互いアタックポイントとして考えてるところが全く同じで。
エレンのアタックを誘発させて、
私は不意を突いてアタックして、
お互い決まることなく、ラスト300m!

そして、なんと今までやったことないスプリント。。。

はい、どうやってやるのかわかんないけど、
観客の皆さんはめっちゃ盛り上がってるし、
こんなところでズブズブのカッコ悪いですスプリントできないし、
とそんな緊張感を楽しみながら、
エレンとの相手を読み合いながら、
ゴールスプリント!

初めてやったので、
上手くハンドルを投げれてなかったのが
写真でバレバレでしたが
0.04秒差というお互いにどっちが勝ったかわからないくらいのスプリントだったので
まあ納得です。

 

それにしても、自分でもあの瞬間の、あの緊張感、
楽しかったなあ。と感慨に耽りながら
レポートを書いてます。
レースレポートは、ここで終わり!としたいところなのですが、
やっぱり書いて残しておかなければいけないと思うことを残しておきます。

そう、とても残念だった、
他の日本人選手のレースに対する姿勢。

もちろん、私はオフシーズンだし、
沖縄に向けての調整と言えるようなことは
正直なにもしてないけど、
レースはレース。
勝とうと思って走るし、
実際、沖縄に来るためだけに
たくさんの人の協力とお金が掛かってるわけで。

私は、いつもそう思ってるから
もちろん自分が勝ちたい。
そのために走るけど、
ダメならダメでも、今のベストは尽くしました、
それでもダメでしたっていうような走りしかしないのだけど。

もうレーススタートする前から、
何しに来たのって発言が聞こえてきたり、
4位以降の選手たちの
レース中の様子を聞いて、正直震えました。

與那嶺さんはヨーロッパで走ってて、
エレンはあんなに大きくて、
勝てるわけないでしょ。
なんて絶対思わないでほしいし
思ってたとしても、立ち向かってきてほしくて、
私は全日本選手権以外の国内レースに出てるんです。

はっきり言います。

私、何も特別なトレーニングなんかしてなくて、
強いて言えば、マッサージしてもらうのが大好きだから、
週1、2ペースマッサージしてもらうくらいで。

頑張ってコーチから与えられた練習をしてるだけで。
それで、ヨーロッパで走ってる時も
いっつももっと私は走れる!って真剣におもってるし、
大きな選手相手でも引かないし、
躊躇なくアタックするし、
逃げに乗れたらローテーションするし、
それだけなんです。

だって、ワールドツアーでは
まだまだ私は弱いし、勝てないから。

それなのに、日本の選手が
そもそも勝つ気もなくて、負けても悔しそうじゃないし、
良いレースをしよう、魅せよう!なんてしてなくて(私はそう感じました。)
ただただ、震えました。

そう、5年前の沖縄。
今思えば、UCIレースでもないし、勝ったからどうってわけじゃないんだけど、
全てをかけて、どうしても勝ちたかった21歳の私。

勝てるかなって緊張しながら、たくさんの人にサポートしてもらって沖縄まで来て、
今みたいな気持ちの余裕はなかったけど、
勝って、ものすごく嬉しくて。

そして、5年後の私は、
2位で負けちゃったんだけど、
少し気持ちに余裕が出た分、
良い走りと良いファイトをレースで魅せれるようになってて、
すごく清々しい自分がレース後にいました。

そうそう。
レースの順位よりも、
気持ち良く終われないレースほど、
後悔するものはないから。

こんなこと言える立場ではないのは
わかってるんだけど、
日本の女子選手の皆さん、ガチンコでレースしたいです。

だから、私はますます負けないように
強くなって帰ってこれるように、
日々トレーニングします!!!
最後に、
沖縄でお会いした皆さん、
一緒に遊んで食べて飲んでくださった皆さん、
ありがとうございました!!
とても楽しい沖縄トリップでしたー!!

レースに招待いただきました
ツールド沖縄の皆様、
毎年こんな良いコースでのレースを開催いただき、ありがとうございます。
来年は記念すべき30回大会、

女子レースもUCIレースとして開催されることを期待しております!

やっぱり、沖縄好きだなあ。

 


また今週からはシクロクロス参戦です!

全てを力に変えて
與那嶺恵理は進みます!

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