9日目、あと1日。
今日も無事にゴールできた。
私が毎日、今日も無事にゴールと書く理由。
それはゴールすることが当たり前のようで
当たり前じゃないと私は思うからだ。
もちろん、ゴールできただけでは
何もすごくないことはわかっているが
毎日、今日も無事にゴールできた。と心から思うほど
ヨーロッパでのレースはサバイバルだ。
さて今日のステージは
タイムトライアル翌日、残り2日ということもあり、
総合優勝や各賞のジャージが決まってきている。
そのジャージを持つチームは守る走りを、
それ以外のチームは、
ステージ優勝を狙う動きをするのは、
予想できたが、
今日はどんなペースでレースが進むのか
全くわからない。
私も今日はアタックを自分からするか
逃げに乗る作戦でスタートラインに並んだ。
そのためには最前列に並ぶ必要がある。
スタートラインに並ぶところから
もうレースは始まっている。
今日はニュートラルスタートがなかったため
スタート直後のロータリーをぐるっと一周して、
直線に入った時はもうすでに先頭は全開。
集団はほぼ一列伸ばされます。
常に45-50kmくらい出ている状態。
その中で前ではバチバチ、アタック合戦が繰り広げられている。
位置どりをして、ポジションを下げないように
するだけで精一杯。
それでも少しずつポジションを下げてしまう。
日を追うごとに
周りの選手はコンディションが上がってきているように感じる。
それか私が下がっているのか。
もうそんなことよりも中切れが起きないように
走ることしかできないまま前半は過ぎてしまう。
その間も前では何度かアタックがかかっている。
ジャージを持っている選手たちは、
平坦なコースなので今日は前に出てこず
集団内で待機している。
ただ常にペースは緩まず
とにかく私にとってはとてもハイペースだ。
レース前にチームメイトのライザに
「今日は2時間半のクリテリウムみたいな感じだからね」
と言われたのが思い出されて
まさに！と納得する。
少しでも気を緩めると中切れが起こる。
自分がしなくても、
自分よりも前にいる選手が中切れをしてしまうこともある。
一度それが起こり、
20人くらいの集団がロータリーで
分裂してしまった。
ただ各ジャージを持っている選手が
みんな後ろにいたため
前の集団もペースを落とし、
後ろもすぐに追いついた。
それでも、レースは何が起こるかわからない。
もっともっと前に位置どりしていれば
後ろに取り残されることはなかったと思う。
今日は大丈夫だったが、
次は大丈夫ではないかもしれないと思うと
また改めて位置どりの重要性を痛感する。
そして中盤に入り、数名の逃げができた。
これに乗れなかったのが悔やまれるが、
ものすごいスピードで進むプロトンの前に出て、
アタックする選手のスピードに全く対応することができない。
プロトンの前に上がっては、
アタックで集団がさらに加速して、
また集団に飲み込まれて、また流れに乗って前に出るといった具合を繰り返す。
逃げを許したあとも
集団は少し落ち着きつつも
ペースがそこまで緩むことはない。
コースプロフィールからは想像できないような
上りがいくつかあり、
そこもとにかく前で入って上り
下りで中切れが起きないようにできるだけ前で上りをクリアする。
上りのスピードも、9日目とは思えないスピードで、私の体感としては、下から上まで全開だ。
今日は、武井コーチとアタックしよう！
と決めたのに、勇気があるないではなく、
全く歯が立たず、位置どりをしながらポジションを落とさないように。
走っているだけで常に全開なのである。
最後のゴールまでの5kmは、
コーナーとロータリーを抜けていくコースになっており、
そこをさらにスピードを上げた集団が突っ込んでいく。
コーナーとロータリーごとに
集団は伸び続け、私はコーナーの立ち上がりで少しポジションを落としてしまう。
コーナリングのテクニックではなく、
パワーとスピードが足りていないのを痛感。
伸びきったプロトンはスピードを落とすことなく、ゴールまで。
満足いくような結果や走りをすることはできていないが、
ヨーロッパ挑戦9日目にしては、
位置どりは日に日にできてきているのを自分自身でも感じれている。
次はそこからアタックすること。
が大きな課題である。
さあ明日は、最終日、本当のゴール。
最後まで気を引き締めて
無事にゴールへ向かいます。
To be continued!!
イタリア UCI ワールドツアー ジロ・ローザ 第8ステージ
平坦ステージ 110km
ステージ 54位ゴール +0:00
総合GC 25位 +37:43